【プランニング】ローコストにするための工夫1横浜市「Y」様邸では(再掲)
こちらの横浜市「Y」邸では、コンパクトな間取りの中にも広く使うための工夫があります。
ローコストと言っても単純に安くするだけではなく
住み心地、使いやすさも両立させるためのしくみを考えなければなりません。
ひとつはリビング階段。階段室と言えば、独立した狭い空間で回り階段というイメージがあります。
それを排して、階段室を吹き抜けとリビング階段を組み合わせ
広く明るい空間として設計事務所様が工夫されました。
さらにそのリビング階段はすっきり見せるための工夫があります。
階段を作る場合、ササラ桁が段板の端に来ます。それを中央に寄せて段板を跳ね出しにしました。
さらには、普通は段板の外に控え柱、手すりがあるのを段板を貫通させ、手すりの柱を作りました。
これは設計者と私の相談でこうしました。このため、控え柱が階段の外側に張り出すことを避けて
隣接するリビング居間を少しでも広くすることができました。
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段板を貫通して控え柱を取り付けたところ
段板を貫通した控え柱2
竣工写真
──────────コストの工夫の一般
一般に既成のアルミ階段と造作鉄階段以外でも、階段に限らず値段の違いがあります。
松下幸之助氏の水道哲学に当てはまらない部分があって何を選択すると
コストが下がるということを勉強していないお客様が多いと私は思います。
住宅を初めて建築なさる方は夢がありますが、夢を叶えるにはコスト問題が切り離せません。
その手段の選択では代替策をとった方がコスト的に、安くなるという場合が多々あります。
VEと考えてもよいかと思います。
設計段階から材料、工法、間取りなど、コストを熟知している工務店が参加して
計画すれば、ベターな選択が施主、お客様に得られるのではないかと私は思っています。
ローコストにする場合は設計者、施主、工務店との相互の協力と連携が必須です。
自然素材をふんだんに使って、間取りを開放的にかつローコストでということは矛盾があります。
普通、見積もりはごく簡単に言うと、材料費+人件費です。
安くてよい材料と手間かからない手順を選択すればローコストに近づくことが可能になる訳です。
注)建築のむずかしい言葉は、
むずかしい建築用語で簡単に解説していますのでそちらをご覧ください。
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