むずかしい建築用語7 CASBEEとは

2013年9月29日

IBEC(財団法人建築環境省エネルギー機構)主催の講習に行ってきました。

1997年に締結された「京都議定書」により日本は2008年(本年)から2012年までの間に

「温室効果ガス」を1990年に比べて少なくとも5%削減、

「二酸化炭素とそれに換算した他5種以下の排出量」を6%削減することが

義務つけられているのはご存知の方も多いのではないでしょうか?

ところが、条約が締結されてから施行されるまで日本はまったくCo2の削減に取り組んでおらず、

同じCo2の削減が義務付けられているヨーロッパの先進国が毎年削減をつづけてきた一方で

日本はCo2を増加させてきてしまいました。

そんな中、本年から削減が義務つけられるCo2の削減は当初の6%以上の量を

削減しなくてはならなくなっているのがただいまの日本の現状なのだそうです。

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ですので、最近になって官庁を中心に国を挙げてのCo2削減の

取り組みが本格的に遅ればせながら進められているのが実情のようです。

最近、我々の業界にも「環境に優しい省エネルギー住宅」を建設する取り組みが行われています。

今回はその一つでもあります「CASBEE」の講習会に参加してきました。

Comprehensive Assessment System for Building

Environmental Efficiencyの頭文字を取って「CASBEE」

(建築物総合環境性能評価システム)は日本の建物の環境性能の評価ツールとのこと。

建築分野での「環境性能の評価機構」はイギリスやアメリカなどの先進諸国では

だいぶ前から取り組まれているそなのですが、

日本版である「CASBEE」自体の性能は他の先進国の評価制度にくらべ非常にバランスがよく、

昨今では世界各国の建築の性能評価制度のモデルともなるほどなのだそうです。

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品確法の「住宅性能表示制度」が「住宅に関する性能」を評価する基準の一つとなっていますが、

今後の日本の「自然を取り込んだ住環境の整備」と「暮らしやすさ」の観点からも

「建物の評価基準」に盛り込んでいるのが「CASBEE」の特徴でもあります。

当面の京都議定書によるCo2の削減をきっかけにして、

「CASBBE」のような取り組みを通じて再度私たちの取り巻く住環境を見直せれば

とても良いなとも思いました。

「CASBEE」の評価制度は日本にとって「未来型」の住環境の評価基準の一つでもあります。

それと評価の数値が出しにくいのですがその点を改善して対話式のソフトに打ち込んでいくと

評価が出るという方式にもなっているようです。それは次回お話したいと思います。

201201111908.jpg

CASBEE 評価結果

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